今日の六小

3年生校外学習

2020年1月15日 13時53分

本日15日(水)、3年生が校外学習で歴史博物館へ行きました。

最初に学芸員の先生と一緒に、「昔の道具の調べ方」について学習しました。

学芸員の先生から子ども達への質問です。
「この箱は何に使うものだと思いますか?」
 
     
     
   
ただの木箱のように見えます。
子ども達は頭をひねって考えますが・・全く見当もつかないようです。

学芸員の先生が、初めて見る道具の調べ方についヒントを出してくれました。
第1のヒントは、「よく観察してあらゆる方向から絵に描いてみる」
そして触った感触、その物から出る音、におい等・・も参考に予想してみる。
正面から見ると少し出っ張った部分があります。
上部には、すりガラスのような小窓があり、その奥には網目のようなものが見えます。

     

子ども達は、一生懸命に絵を描きますが・・・何だかまだ分かりません。
  
ここで第2のヒントです。
「動く所があるか調べる」
調べてみると、この箱には引き出しのような物がついています。
また右下には、扉があり開けてみると中に歯車のような機械があります。

「オルゴ-ルみたい」子どものつぶやきが聞こえてきました。

まだ正解は出ません。

第3のヒントです。
文字が書いていないか探してみる。

探してみると「大正8年6月20日」の文字がありました。
「購」という文字も書いてあります。
「代4.30」という数字も書いてあります。

これらの文字を読み解いていくと、大正8年6月20日に4円30銭で(現代の金額にすると約1万5000円~2万円ほど)この箱を購入したことが分かります。

さらに文字を探してみると、会社の名前と「ハイトリック」という文字を見付けました。

ここまできたら子ども達からは、「えんぴつ削り器」「ミシン」「手品の道具」「ラジオ」「オルゴ-ル」「蠅とり」等・・いろんな声があがってきました。

観察して、触って、動かして、探す。

これらの段階を踏んで考えることで、最初は見当もつかなかった道具の本来の姿が見えてくる!という体験をすることができました。

今回見せていただいた約100年前の木箱。
一体どうやって使っていたのか??

答えは、「ハエ取り器」です。

正面のでこぼこした部分に砂糖水等つけて、ハエをおびき寄せ、砂糖水に夢中になっているハエをロ-ラ-で箱の中へ閉じ込めるそうです。
上部のすりガラスから入る明かりにつられて、ハエは上部へ追いやられ出られなくなるそうです。

この説明を聞いて、子供たちからは歓声が上がりました。
観察して、触って、動かして・・一つ一つの過程を経て答えが導き出せたことに、子ども達は大喜びでした。

残念ながらこのハエ取り器は、あまりハエが捕れなかったのではないか?
もしハエがたくさん捕れる素晴らしい道具であれば、今の時代にも残っているはずです・・という学芸員の先生のお話に、子ども達は大変納得していました。

そしてハエたたきが、昔からずっと変わらず使われているのは、便利でハエがよく捕れるからなんだね!と再認識しました。

他にも、水の振動で汚れを落とす洗濯機や昔のアイロンも見せていただきました。

    


3学期の社会では、古い道具と昔のくらしについて学習するので、今日の体験が生きてくると思います。